告発

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被災現場からの告発!

ネット上で流れた「保健所に持ち込まれた被災動物が、数日で殺処分されている」という噂に対して、それを落ち着かせる為に、「緊急災害時動物救援本部と、そこに名を連ねる団体」が各自のウェブ上に、「保健所等に保護されたペットが数日間で処分されてしまう」という情報がインターネット上で広がっておりますが、事実ではないことを被災地自治体に確認しております。」という旨の掲載をしました。

LIAは震災後、宮城県内の保健所、及び、宮城県動物愛護センターにおいて「震災後に収容された動物に対する取扱い」を調査し続けてきました。

3月28日、朝の段階で、メンバーが宮城県動物愛護センターに問い合わせの電話を入れたところ、震災後、各保健所では、「被災した飼い主が、持ち込んだ動物」の収容は、1件もなく、震災後、初めて、25日に行われた殺処分に関して、震災前に収容し、その期限が来た個体に対するもの、すなわち「通常業務」としての殺処分であったという回答を得ました。 また、飼い主が被災したことにより、飼育できなくなった動物を持ち込まれた場合の対処はどのようなものなのか、という問いに対しては、「検討中です」とのことでした。

しかし、LIAが独自に調査を進めた結果、宮城県塩釜保健所 岩沼支所に「飼い主自身が被災したために、今後の飼育ができない」と、持ち込まれた動物が存在しました。

マルチーズ(白)※老犬収容日 3月23日
柴犬(茶)※老犬収容日 3月24日
ラブラドール(黒)※フィラリア症有収容日 3月24日

この3頭の犬は、「飼い主が被災したため、飼育できない」という理由で、飼い主自身により塩釜保健所 岩沼支所へ持ち込まれ、塩釜保健所 岩沼支所より、25日に宮城県動物愛護センターに搬送され、殺処分されました。
また、宮城県登米保健所にも、同じく「飼い主が被災したために、今後の飼育ができない」という理由で、石巻保健所管轄地域から持ち込まれた動物が存在しました。(石巻保健所は保健所施設が被災している為、業務は連携を取っている各保健所の業務として行われています)。

   
雑種(青い首輪)(薄茶)特記事項なし収容日 3月23日  
パグ(茶黒)収容日 3月23日

雑種の犬は、24日に宮城県動物愛護センターに搬送され、上記の3頭と同じく、殺処分されました。
パグは、大崎保健所で譲渡対象となりました。

LIAが、直接確認した被災動物の殺処分頭数は4頭ですが、6頭の殺処分が行われたという情報もあります。

しかし、28日の問い合わせに対し、宮城県動物愛護センターは、この4頭のように「飼い主自身が被災した為に、飼育が不可能になり、飼い主自信が保健所に持ち込んだ個体」への対処は「検討中」であり、また、各保健所には被災者である飼い主からの持ち込みは、震災以後、1件もないと返答をしていました。

「1件もない」と回答されていた、持ち込みは、現実には存在し、対応が「検討中」であるにもかかわらず、殺処分は行われたのです。

別のメンバーが後日、災害後に殺処分された動物の、飼い主による飼育放棄の理由に対して、質問を投げかけたところ、「殺処分された命に、配慮しきれておらず、その理由を考えず、殺処分を行った」、「被災動物が含まれていた可能性もある」と、回答している。

上記の「検討中」の対処として、今後は「飼い主自身が被災したことによって、飼育不可能となり、やむを得ず持ち込みをした動物」に関しては、殺処分を行う前に、十分に検討していきたいということも述べていました。

同日、同所に持ち込まれた、薄茶色の雑種(青い首輪)と茶黒色のパグに対して、命の選別が行われ、雑種は「死」、パグは「新たな飼い主を探す」という事で分けられました。

今回、殺処分されたのは、飼い主が被災しなければ、まだまだ飼い主と共に、幸せに生きることができていたはずの命で、老犬であっても、フィラリア症であっても、飼い主が終生飼育するという責任において飼育し始めた命です。
飼い主には、どんな事があっても、自分の子供のように飼育する義務があり、責任があります。

また、人間であれ、人間以外の、他のどの命にも、個人であれ、行政であれ、国であれ、幸せになる道を切り開いていかなければならない筈です。

では何故、飼い主が被災した事による、飼育放棄された被災動物を殺処分するという事が起きたのか?。

それは、政令指定都市である、仙台市以外の、宮城県内の保健所と宮城県動物愛護センターの連絡業務及び連携業務が適正に行われておらず、宮城県内の各保健所から宮城県動物愛護センターに搬送される際に「飼育放棄」という一言で、その明確な理由の伝達及び管理がなされていない現状があり、流れ作業として殺処分を行ってきた宮城県の体質と、命に対して、当然払われるべき神経質な気使いと配慮が欠落した結果、起こるべくして起きた殺処分であったと言わざるをえない。
勿論、殺処分施設で働く人それぞれに、辛い思いや葛藤がある事は容易に想像が付く。だからゆえに、自分自身の気持ちに、もっと踏み込んで、「今、奪おうとしている命」に付いて、自ら積極的に考え、行動して行かなくてはならない。
自分以外の誰の責任にも転嫁する事は出来ない。

最後に。

これは告発であるが、決して、宮城県内の保健所、及び、宮城県動物愛護センターという施設のみを糾弾しようとするものではなく、日本の各所、多くで見られる、やる気が薄く、自らが進んで問題に取り組む事の少ない、行政の体質と、本来、生きようとしている命(動物)の飼育を放棄し、しかも、飼い主自身が、自分で殺す事をせず、自分自身の目で死んで行く、飼育していた動物の姿を見ることを拒否し、日本では、その責任を請け負ってしまっている、その動物の生活に関わりのない行政の職員に、「故意に殺す」、という行為を押し付けるという、日本の世の中、日本人の考え方の甘さと歪み、無責任な飼い主の姿を告発し、強く糾弾するものである。
この度の震災では、人間も動物も、魚も鳥も、虫も、環境自体が大きな被害を受けている。
その中で、日本人は、全ての命に対しての配慮と、生きている命に対して、感謝と誠意をもって接しなければならない。
被災地、被災動物に偏って、注目が集まっているが、日本中で、月曜日から金曜日まで、毎日どこかで殺処分が行われ、年間の殺処分頭数は40万匹に達し、生きようとしている命が、もがき、苦しみながら殺されている。

本来は生きていくことができるはずの命(動物)を、行政の金銭確保や、場所の確保という、人間の都合から、新たな飼い主を探すという行為ではなく、殺して、燃やして、手っ取り早く片付ける、そういう世の中自体を糾弾し、その存在自体を告発し、人間が、人間以外の、その他の全ての命を「飼育」するという行為に対し、意識の甘さと、命との接し方、命の在り方について「啓蒙」するという意味で行う告発である。

また、LIAにおける、この度の震災においての、「被災動物」「被災犬」ということの定義においては、人間が被災し、その結果飼育放棄された動物においても「被災動物」という扱いとする。

そして、この、「殺処分」という、日本人の傾いた意識が作り出した制度そのものが間違いであり、「人間が他の動物を飼育する事に対してのあり方」についても、引き続き考えて行かなければならない。

LIAイギリス、宮城、長野、鹿児島、共同捜査。

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