福島原発

平成23年5月16日

要望書

内閣総理大臣 菅 直人様



国際NGO Life Investigation Agency

時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
私どもLife Investigation Agency (以下、LIA)は人類以外の生物種保存に貢献し、Investigation (調査) を主に行い、その生物種が現在よりも優れた生活を送ることが出来るようにするために、あくまでも生物救済を目的として2010年に設立され、営利を目的とせず、日頃は各地で自然環境、野生動物、愛玩動物(ペット)、動物虐待に対する調査、告発、啓発運動を行っている国際NGO団体です。
LIAは福島県に置いて4月22日午前零時をもって警戒区域と指定された地域を含む避難区域内に対する政府の措置に大きな疑問を感じております。そのため、この要望書をもちまして、対応の改善・変更を求めます。
 この度、平成23年3月11日に起きました震災とそれに続く未曾有の原発大事故の発生以降、各動物愛護団体が被災地域に入り、飼い主が避難したため取り残された犬、猫などの愛玩動物たちの救護にあたって参りましたが、報道されているように、放射能汚染地域に残された牛、馬、豚などの家畜※(下記参照)の惨状は筆舌に尽くしがたく、この状況が放置されている現状に多くの日本国民だけでなく海外各国の方々が、家畜に関しても日本政府に対し、善意ある対応を望んでおります。
4月28日より警戒区域と指定された福島県内の9市区町村(富岡町・双葉町・大熊町・浪江町・川内村・楢葉町・南相馬市・田村市・葛尾村)で、取り残された愛玩動物(ペット)の捜索が始まり、食品生活衛生課職員や獣医師ら9人が愛玩動物(ペット)の保護にあたっておりますが、その保護・救助の対象には家畜が含まれておらず、同じ命であるにもかかわらず、家畜に対しては衛生上の理由として、瀕死の状態のものに対しては畜主の同意を得ての殺処分という「殺すことを前提にした」措置のみが取られること、また、解き放たれている家畜に対しては、捕獲し、元の畜舎に戻すという、結果的に死に至ると予想される措置を取ることに深い悲しみと憤りを感じております。
LIAは、「家畜に対し、それらは私たち人間と同じく苦しみや痛みを感じる命であるという事実を無視した日本政府の不実な決定」を不当とし、早急にこの決定を取り下げ、改めて家畜に対しても「生き延びることを前提とした対応」を決定事項とすることを日本政府に対し強く求めます。また、今現在は警戒区域として指定をされていない「計画的避難区域・緊急時避難準備区域等」に関しましても、警戒区域同様の対応を約束し、日本政府の決定事項として公表することを、同時に強く求めます。

そこで、私たちは以下の事項に対し、日本政府に早急に応じていただくよう要望致します。ご検討の上、平成23年5月23日までに文書での回答をお願い致します。

要望事項

 福島第一原発から一定距離圏内(警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域等)に残されている家畜に対し、決して殺処分を行わず、生存確認できる全ての家畜に関しては速やかに安全な場所に移送し、体力回復に向けてその人員的努力を惜しまず、健康状態の悪いものに対しても獣医師によってできる限りの治療を行い、命の存続を保つ努力を惜しまないこと。
そのために必要な治療器具及び治療薬を備えた治療施設を併設する一時収容施設の建設・治療にあたるに十分な人数の獣医師の確保・ボランティアの人数の確保を行うこと。
国を挙げて以上のことに取り組み、命を守るために全力を持って尽くすことを求めます。

以下、要望の詳細となります。


福島第一原発から一定距離圏内(警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域等)に残されている家畜のレスキューに必要な物資(家畜の飼料、水など)および設備(家畜を搬送するための専用車両、レスキュー隊を移送するためのマイクロバス・ワゴン車等の車両や、人間を守る防護服、ゴーグル、ガイガーカウンターなど)を調達するために必要な資金提供。


家畜は可能な限り保護し、除染し、健康面での回復の後、新設の施設等を用意し収容すること。


レスキュー隊員(獣医師、案内人である畜主自身も含む)確保のための人件費(交通費、宿泊代、食費など)についての資金提供。


保護した家畜のための収容施設の早急なる設置に必要な資金提供(福島県内ないしその近傍の県の安全な場所で家畜を収容)。ただし、収容施設は家畜医療・福祉に配慮した施設でなければならない。


収容施設において家畜の世話をする人員確保のため、そして獣医師を常駐させ動物の健康管理を行うために必要な資金提供。


救助活動を希望している動物愛護団体に対し、救護活動への参加及び区域内に入ることへの許可。


この先、避難を予想されるであろう区域に住む住民に対し、非常時の家畜の移動に向けての対策、及び一時飼育先の確保と情報提供。


家畜及び、家畜から得る副産物の多くは、大前提として、食用を目的として飼育されている命ではあるが、実際に、その命、またはその命から得る副産物を食用としない場合は、その命の生きる権利を尊重し、いかなる状況下でも、殺す事を前提とした対応をしない。

※家畜の定義
家畜とは、その生産物(乳、肉、卵、毛、皮、毛皮、労働力など)を人が利用するために馴致・飼育している動物を指す。また鳥類のみを指して家禽(かきん)と呼ぶ。
この他の用途として愛玩動物があり、いわゆるペットや鑑賞用の動物を含める場合もある。例えば、定義を更に厳密にすると、単なる馴致や生産物の利用だけでなく、家畜化の過程で野生種と比較して体形をはじめとする外見が変化し、繁殖も含めた全ての生命維持活動を人の管理下に置かれるようになった動物が家畜である。
その見地からは、ハチやカイコなど一部の昆虫が定義の中に含まれている。一例として、家畜伝染病予防法の第2条(「家畜伝染病」の定義)で、伝染性疾病の種類「腐蛆病」・家畜の種類「ミツバチ」が含まれている。

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